マンネリズムだ!たまには肉豆腐でも食え!!”杉屋の肉豆腐定食”!!
今回は前記事で再現した“杉屋の鯖の味噌煮定食”に続き、同じく『風立ちぬ』より”杉屋の肉豆腐定食”を再現してみました。
前回作った”鯖の味噌煮定食”は主人公である堀越二郎がいつもたのむ定食でしたが、今回の”肉豆腐定食”は二郎の親友であり、ライバルでもある帝大の学友”本庄”が食べていた定食です。
前の記事でも書きましたが、いつも”鯖の味噌煮定食”を食べる二郎に対して、“二郎、また鯖か。マンネリズムだ。大学の講義と同じだ。列強はジェラルミンの時代になってるんだ。たまには肉豆腐でも食え”といって本庄はご飯をかきこむわけですね。
もちろん当の二郎はそんな本庄の苦言など、どこ吹く風といった様子で鯖の小骨の曲線美に見惚れているわけですが…(笑)。
肉豆腐ってどんな料理??
それにしても、”肉豆腐”とは一体なんなのか?時代のせいなのか、地域的なものなのか、実は僕は”肉豆腐”という料理があることを『風立ちぬ』を見るまで知りもしませんでした。
ただなんというか、この時代らしい”ハイカラ”な雰囲気を感じさせるその名称に実態はわからないままに、食べてみたいという欲求だけは僕の胃袋をしっかりと掴んでしまったわけです。
実際に劇中でこの”肉豆腐”が描写されたのは上の画像の1シーンのみです。この画像からすると、本庄の皿にはそれなりに大きな豆腐と茶色い肉らしきものが入っているように見えます。茶色となると豚肉ではなく牛肉でしょうか。
牛肉料理といえば文明開化時の牛鍋にはじまり(この作品は昭和中期あたりですが)、なんとなく上記にも書いた”ハイカラ”な食べ物の印象があります。なんとなく”肉豆腐”という名称ともあっている感じでテンションが上がります(あくまで個人の感覚なのでご了承ください)。
そんなことを思いながら軽くネットサーフィンしてみると、どうやら”肉豆腐”というのはすき焼きのような料理のようですね。とりあえず、作っていきましょう。
“杉屋の肉豆腐定食”の再現レシピ!!
杉屋の肉豆腐定食
Ingredients
肉豆腐
- 牛肉切り落とし
- 木綿豆腐
- 白ネギ
- 玉ねぎ
- かえし 醤油、砂糖、みりんを合わせて長期間寝かせたもの
- 酒
その他
- 豆腐
- 味噌
- 一番出汁
- 沢庵漬け
- 緑茶
- 米
Instructions
- まずは材料の準備。肉豆腐に使う食材は、牛肉、木綿豆腐、白ネギ、玉ねぎの4食材。牛肉の切り落としは、そのまま使うのではなく食べやすいようにさらに2、3度包丁をいれておく。木綿豆腐は水切りをして、一口大に切る。玉ねぎは薄切り、白ネギはざく切りにしておく。
- 鍋に油を敷き、玉ねぎを炒める。しっかりと玉ねぎ本来の甘みが出るまで焦がさないようにじっくりと。
- お肉は炒める際に少しだけ塩を振って軽めの下味をつけておく。きちんと解してから鍋に入れ、焦がさないように気をつけながら全体の色が変わるまで炒めていく。
- 肉の色が変わったら、酒を加えて強火でアルコールを飛ばす(肉の臭みを飛ばす)。その後、水と自家製かえしを加えて煮込んでく。*水の代わりに出汁を使っても良いです。
- 一度煮立ったら、火力を弱めて白ネギを加える。煮汁を絡めるようにして、きちんと火を通していく。*牛肉からアクが出てくるので、適宜アク取りはしておきましょう。
- 白ネギに火が通れば、豆腐を加えてさらに煮込んでいく。豆腐を崩さないように気をつけながら、豆腐全体にきちんと煮汁が絡むようにする。豆腐に味がしむ程度に煮込めば完成!!
- 肉豆腐を器に盛りつける。これは重要な要素で、肉豆腐とすき焼きの違いは器に盛りつけるかどうかという点もあるのだとか…
“杉屋の肉豆腐定食”を作ってみた感想
さて、前記事の”鯖の味噌煮定食”同様、肉豆腐以外の料理も一緒に配膳すれば”杉屋の肉豆腐定食”の完成です。そんなわけで今回の「ジブリ飯」は『風立ちぬ』より”杉屋の肉豆腐定食”でした。
ちなみに今回も料理の配置は劇中描写に従います(笑)。まあ、つまりは基本の和食配置とは違うということです。劇中で本庄はどんぶり飯をかきこむ様が印象的だったので、白ご飯はどんぶりによそってみました。
そもそも”肉豆腐”は作るのも食べるのも初めてだったわけですが、これは確かに美味しい。本庄が二郎に食べろというのも頷けます。