名言だらけのジブリ最渋作品!!大人の名作『紅の豚』!!
『紅の豚』といえば、ジブリ映画の中でも少し異色な大人の渋みあふれる作品。登場する「ジブリ飯」もちょっと小洒落た大人の食べ物だったりします。
今回はポルコがジーナの経営するホテル・アドリアーノのレストランの一室で食べていた料理を再現します。このホテル・アドリアーノでの食事シーンはジーナの口から彼女の三番目の夫の戦死がポルコに伝えられる印象的な場面でもあります。この際のジーナの”3年待ったわ、もう涙も枯れちゃった”や、ポルコの”いいやつはみんな死ぬ”など ナイフとフォークを置いて、ジーナのグラスにワインを注ぎ、”友へ”と静かに献杯するシーンは
ちなみに『紅の豚』はジブリ作品では珍しいヒロインが2人登場する作品です。ポルコは両ヒロイン(ジーナ、フィオ)それぞれとともに食事を同席するシーンが描かれますが、その際の食べ物や場所、空気感などが対比的でそれぞれのヒロインの異なった魅力を
ホテル・アドリアーノでの食事
さて、ではこの料理が何なのかをまずは考える必要があります。まずメインとなる食材ですが、形状、断面の繊維の入り方、ピンクがかった色、そしてナイフで切った後に細かい身の崩れがあるなどの情報をまとめるとサーモンであると考えるのが妥当でしょう。
それにホテル・アドリアーノはその名の通りアドリア海 に面した立地ですから、海産物も豊富でしょう。モデルとなったのは「アドリア海の真珠」とも呼ばれるクロアチアのDubrovnikだと言われており、クロアチア食文化には多くのシーフード料理が存在します。ポルコが白ワインを飲んでいるというのも補強材料ですね。まあ、少なくとも豚肉ではないでしょう。もしそうだとすれば皮肉が効き過ぎていますよね。
実はボトルのラベルには”MINEO”と書かれています。この”MINEO”というのは実際にイタリアのシチリアにあるワイナリーの名前です。そこまで有名どころではないようですが、実在するようです。
ソースはクリーム系のソースのようです。一口にクリーム系のソースといっても様々ですが…。サーモンに合わせるこの色のソースで、さらにホテル・アドリアーノがある程度しっかりしたレベルのホテルであるようであることから、フランス料理のクラシックなソースであるソース・ブールブラン、ソース・ヴァンブラン、あるいはソース・モルネーあたりが適当でしょうか(モルネーは基本的にはグラティネする料理に使われますが…)。作中の描写を見てみると、どうもソースは必ずしも滑らかではないようで今回はベシャメルベースのソース・モルネーを採用しましょう。
付け合わせのオレンジ色のものは人参でしょうか。もちろんただボイルしただけということも十分にありえますが、ここはソースに合わせてバターをたっぷり使ったコンフィだと解釈しましょう。
さて、では”ホテルアドリアーノのサーモンのムニエル”の再現レシピです。
“ホテルアドリアーノのサーモンのムニエル”の再現レシピ!!
ホテル アドリアーノのサーモンのソテー
Ingredients
サーモンのソテー
- 1 切 サーモン
- 1 つまみ 塩
- 10 g バター
ソース・モルネー
- 1 大さじ 小麦粉
- 15 g バター
- 1 カップ 牛乳
- 1 小さじ 塩
- 1 大さじ グリュニエルチーズ
- 1 個 卵黄
人参のコンフィ
- 1/3 本 人参
- 10 g バター
- 1 大さじ 砂糖
- 適量 水
Instructions
下準備 1 : サーモンの下拵え
- サーモンは鱗をとって好みの大きさに切ります。なるべく頭側の油の乗ったしっかりした切り身を使うと良いです。
- 皮を剥き、塩ひとつまみをまぶして10分ほど置いておきます。その後、表面に出てきた水気をキッチンペーパーなどでしっかりと拭き取ります。
下準備 2 : 人参のグラッセを作る
- 人参はシャトー切り(4cmほどの円柱状に切った人参をさらに縦に4分割し面取りをする)にし、バターを溶かしたフライパンに入れる。砂糖を加えて焦がさないように気をつけながら溶かします。
- 人参をひたひたに覆う程度の水を加え、じっくりと水分が飛ぶまで煮詰めます。
下準備 3 : ソース・モルネーを作る
- バターを溶かしたフライパンに小麦粉を加え、バターを吸わせながら炒めていきます。粉っぽさがなくなれば十分。
- ダマにならないように気をつけて少しずつ温めながら牛乳を加えて伸ばしていく。
- 適度な濃度になれば、塩胡椒で味を調えてベシャメルソースの出来上がり。モルネーソースの仕上げには卵黄を使うので、一旦このままおいておく。