オムライスに合わせる少し洋風なお味噌汁
さて、先日『味噌汁でカンパイ!』より”ツナときゅうりの冷たいお味噌汁”を作って朝ご飯にしたわけですが、今回は同じく『味噌汁でカンパイ!』66杯目:「ようこそ!お味噌汁の世界へ!」より”トマトとチーズの味噌汁”をオムライスとともに再現してお昼ご飯にします。
前回の記事でも書きましたが、実は僕は味噌汁に関してはかなり保守的で、『味噌汁にカンパイ!』に登場する斬新な”味噌汁”の数々にはこれは”味噌汁と言えるのか?”などという懐疑的な目も持ってしまうのですが、やはり日本に生まれ育ち毎日とは言わないまでも味噌汁を食べて育った日本人の一人としては味噌汁の可能性を信じたいというのと、やはり食わず嫌いはいかんということで…ね。
特に、今回のお味噌汁はオムレツに合わせた少し洋風なもので、トマトだけでなく、なんとチーズまで(!)を味噌汁に入れるという。和食である味噌汁(それも代表格!!)に洋風のものを融合させるなんて…、と思ったのも束の間。こんなふうに美味しそうに描かれては、食べてみたいと思うなというのが無理というもの。
実は私、トマトの味噌汁(これはある程度よく聞くメニューですが)もこれまで邪道だと思って食べたことがない人間ですので、これはなかなかの冒険です。
作中ではいつもの善と八重の二人きりの朝ご飯ではなく、珍しく善の友人である万里と八重の友人である一之瀬(万里は一之瀬に片想い中)が加わった4人での食事の場面が描かれました。これまで内緒にしていた善との味噌汁作りを、親友であるいっちゃん(一之瀬)に話た八重はついに彼女のことも”味噌汁の世界”にご招待。親友達も巻き込んで八重の味噌汁ワールドはもっともっと広がっていきますね。
ということで、一之瀬のオムライスに合わせて作った八重のトマトとチーズのお味噌汁の作り方をまとめてみましょうか。
“トマトとチーズのお味噌汁”の作り方
今回も作り方は作中で丁寧に説明されています。使う食材は、トマト、チーズ(とろけるやつ)、玉ねぎ、煮干し出汁、味噌。櫛形に切った玉ねぎを先に出汁で軽く煮ておいて、あとはトマトとチーズを入れて味噌を溶くだけ。チーズを溶かすために、”ツナときゅうりの冷たい味噌汁”とは対照的にこちらのお味噌汁は熱々に。
気をつけることはトマトは煮込みすぎないこと。煮崩れしやすいのでさっと火を通すくらいが良いそう。おそらく煮崩れてしまうと、味噌汁自体も酸味が強くなりすぎてしまうのではないかな、とも思います。
作中でおしゃれな事好きの一之瀬さんはチーズと聞いてはしゃいでいますが、僕のように頭の硬い味噌汁硬派の人間からすると、なかなかにハードルが高い。もちろん味噌と乳製品の相性が良いことはわからないでもないのだけれど…。しかし、どうみても美味しそうにしか見えない描写…。せめぎ合いですね。
まあ、案ずるより産むが易し、ということで実際に作ってみましょう。
“トマトとチーズのお味噌汁”とオムライスでお昼ご飯にしてみる。
ということで、こちらが”トマトとチーズのお味噌汁とオムライス”なお昼ご飯です。一之瀬さんが作ったオムライスも一緒に再現…。このオムライスはギザギザ ケチャップではなく真ん中からトロ〜っとかけるタイプのケチャップソースなんですねぇ。さすがおしゃれ好きの一之瀬さん。地味に料理スキルの高さが現れていますね。
では、問題の”トマトとチーズのお味噌汁”ですが、まず一言で言うと爽やか。トマトのお味噌汁自体は家庭によっては定番のもののようですが、上述の通り僕にとってはそれもこれが初めてでした。なかなか新鮮な味わい。
ミニトマト自身のみずみずしさという意味でもフレッシュな味わいですね。さらに、色合いがなかなかに美しい。特に、今回は最後の仕上げにモッツァレラチーズも載せているので、白と赤の対比も綺麗です。
どうしても味噌というものの持つ色の関係上、味噌汁の彩りを良くするのは難しい部分があるのですが、このお味噌汁は彩り鮮やかです。あとはバジルでも浮かべれば緑も相まってより彩りがよくなったかも。
正直いうと味噌汁硬派(?)の僕からすると、トマトだけでなく玉ねぎも洋風野菜ということで、風味や味わいを含め、果たしてこれは味噌汁なのか?という驚きもありましたが、とにかく美味しいことは美味しい。その上、さすがにケチャップを使っているオムライスとは相性が抜群!!
作ってみて一番実感したのは作中の登場人物も言っているように”洋風とか冷製とか味噌汁って意外と奥が深いんだなぁ”ということですね。
ちなみに、このエピソードではお味噌汁がもう一品登場します。気になる方はそちらの再現記事もどうぞ。
>>”ツナときゅうりの冷たい味噌汁と朝ごはん”の再現記事
“トマトとチーズのお味噌汁とオムライス”の再現レシピ
トマトとチーズのお味噌汁とオムライス
Ingredients
- 5~10 トマト ミニトマト(大きくても良いらしい)
- このみの量 チーズ モッツァレラなど溶けるタイプ
- 1/2 個 玉ねぎ
- 1 大さじ 味噌
- 1 杯分 煮干し出汁
オムライスプレート
- 2 個 卵
- 50 g 鶏肉
- 1/2 個 玉ねぎ
- 2 大さじ ケチャップ
- 適量 パプリカパウダー
- 10 g バター
- 3 切れ ブロッコリー
ケチャップソース
- 2 大さじ ケチャップ
- 15 ml 水
- 5 g バター
Instructions
下準備 1 : チキンライス作り
- 鶏肉と玉ねぎは1 cm角程度に切って、軽く塩を振って揉んでおく。
- フライパンに油を敷いて、鶏肉と玉ねぎを色づくまで炒める。ある程度炒められればパプリカパウダーを加えてさらに炒める。
- 白ごはん1人前を加えて しっかりとほぐす。さらにケチャップを加えて全体に均一に馴染ませるように満遍なく炒め合わせる。
下準備 2 : 味噌汁の準備
- 玉ねぎはくし切りにしておく。
- 出汁を煮立たせた鍋に玉ねぎを入れて透き通るまで煮ておく。
- ミニトマトは半分に切っておく。*ミニトマトは個数を増やすほどに味噌汁自体の酸味が上がるので、量は好みで調節すると良い。
- トッピング用のモッツァレラチーズは手で割いておく。
- すり鉢に味噌と出汁少量を入れ、すりこぎでしっかりと摺る。後ほど濾すので、ある程度出汁を加えて濃度を調節する。
本調理 1 : オムライス作り
- フライパンにバターを溶かし、ほぐした卵を注ぐ。一度 素早く菜箸でさっとかき混ぜたあと、フライパンを回して底一面に均等に卵を伸ばす。
- 卵に火が通ってフライパンから離れるようになってきたら、フライパンの手前半分にチキンライスを置いていく。
- フライパンを返して、チキンライスを卵で包み込む。*多少 形が崩れたとしても、皿に盛り付けた後にキッチンペーパーなどを使って整形できるので問題ない。
本調理 2 : 味噌汁作り
- 玉ねぎに十分に火が通れば、先ほど準備しておいた味噌を濾し器で濾しながら鍋に加えていく。
- 半分に切ったミニトマトを加えて、さっと火を通す。*トマトは煮崩れしやすいので、煮込みすぎないようにする。