タクミ・アルディーの新たな境地!”双つの月が輝くピッツァ”!!
『食戟のソーマ』237「双つの月が輝くピッツァ」より、”双つの月が輝くピッツァ(ドッピオ・メッザルーナ・ピッツァ)”を作ってみました。
因縁の相手である十傑の第九席”錬金術士”叡山枝津也との壮絶な読み合いと心理戦の果てに、タクミ・アルディーニがたどり着いた答えは、愛包丁メッザルーナの名を冠する”双つの月が輝くピッツァ(ドッピオ・メッザルーナ・ピッツァ)”。叡山の料理を前菜に見立て、さらに2種類の異なるトッピングが味わいを高める!!料理なのだそうです。
“双つの月”の名が表すように、いわゆるデリバリーピザのハーフ&ハーフのように左右で綺麗にトッピングが異なるピザです。さらにそのトッピングには時雨煮を使うという斬新さも持ちます。もう半分のトッピングは”クワトロ・フォルマッジ”です。
この食戟のお題は「牛肉」なので、牛肉を使っている時雨煮は半分にしかトッピングしておらず、しかもタクミは左右を別の料理と想定しているとのことです。もちろん、時雨煮ありきの”クワトロ・フォルマッジ”なわけですが、果たしてこれはお題をクリアしているのでしょうか。時雨煮とチーズですし「牛肉」でなく「牛」なら間違い無いんですがね…。
“双つの月が輝くピッツァ” とは!?
では、”双つの月が輝くピッツァ”ですが、作中で書かれているこの料理のポイントをまとめておきましょう。まず特に強調されているのは、トッピングの時雨煮に使う生姜の切り方です。これこそがタクミが研修先で身につけた新しい技術で、針のように細く切りそろえられた針生姜を使うことで、時雨煮の隅々まで生姜の風味をまろやかに均一に伝えるのだと言います。
さらに、もう半面のトッピングに使われる4種のチーズの組み合わせも重要なポイントです。今回使われたのはモッツァレラ、パルミジャーノ、リコッタ、ゴルゴンゾーラの4種。これらのチーズの癖や個性がバランス良くせめぎ合い、時雨煮の濃厚な甘さとのギャップで”たまらない旨さとコクが生まれる”のだそうです。
では、双つの月が輝くピッツァの再現レシピです。
“双つの月が輝くピッツァ”の再現レシピ!!
双つの月が輝くピッツァ:ドッピオ・メッザルーナ・ピッツァ
Ingredients
ピザ生地(8枚分ほど)
- 500 g 小麦粉
- 300 ml 水
- 10 g ドライイースト
- 10 g 塩
トッピング
- 100 g 牛肉(薄切り)
- 1/2 個 柚子
- 5 g 生姜
- ごま油
- 白味噌
- みりん
- リコッタチーズ
- パルメザンチーズ
- ゴルゴンゾーラチーズ
- モッツァレラチーズ
Instructions
下準備 1 : ピザ生地づくり
- ボールを用意し小麦粉をふるいにかける。ドライイーストはふるいにかけた小麦粉を大さじ1ほど合わせて、混ぜやすくしておく。
- 大きめのボールに塩を入れて水に溶かし、小麦粉の半量ほどを加えてダマにならないように混ぜ合わせる。さらにドライイーストと小麦粉の混合物を全体に満遍なく加えて混ぜ合わせる。
- 残りの小麦粉のうち半量ほどを加え、さらに混ぜ合わせます。*このようにすることでイーストが生地の中に満遍なく混ぜ合わされる。
- 生地の具合を見て、残りの小麦粉を適宜加えつつまとめていく。*生地を練る段階でも打ち粉(?)として使うので全部は使わないようにする。
- 生地に空気を含ませるようにして生地まとめていく。この時、生地の上部を上に引っ張り、手前側に持っていく。さらに手前に持ってきた生地を、今度は下側から押し込むようにしてグーで突き上げる。*手の動きは円を描くことを意識する。
- ある程度生地がまとまれば(生地表面が滑らかになる必要はない)、ここから生地こねに入る。先ほどのように円形に手を動かすように意識しつつ、今度はまず生地の下側に拳を添えて、反時計回りを描くように押し込んでいく。*ボウルのままでも、パン捏ねシートに出しても良い。
- 一度生地を寝かせる。先ほどの生地をラップをかけたボールに入れ、25度~30度の場所で1時間〜寝かせる。これによりイーストを発酵させ、数倍の大きさに膨らむまで待つ。
- 十分に発酵したら一枚分の生地をちぎって手のひらで丸く整形していく。その後 二次発酵として3~4時間から一晩ほど寝かせておく。
本調理
- 生姜をできる限り細く切り、針生姜を作る。針生姜は水にさらしておく。
- 一口大に切った牛肉をごま油でじっくりと炒める。*作中ではごま油で炒めていたので、今回はそれに従います。
- 火がある程度通ったら水・醤油・砂糖、そして生姜を加えて煮詰めていく。
- 時雨煮を煮詰めている間に、別の鍋に白味噌、砂糖、みりんさらにゆず果汁を加えてゆず味噌ソースを作る。*作中と違い”魅惑のロースト”が前菜としてないので、甘みを控えたりゆずの皮まで加えてみたりなんてことはせずに作ります。
- ピザ生地を打ち粉をして薄くのばし、半面には”クワトロ・フォルマッジ”の4種類のチーズ、モッツァレラ、パルミジャーノ、リコッタ、ゴルゴンゾーラをトッピングする。
- もう半面にはゆず味噌ソースを塗り、時雨煮と輪切りにした白ネギ、さらにモッツァレラチーズをのせる
- トッピングが完了したらオーブンで20分強、焼き目がつくまで焼いていく。
“双つの月が輝くピッツァ”作ってみた感想
さて、こちらが焼き上がりです。”ブオン・アッペティート(めしあがれ)”!!
時雨煮をトッピングするということで一体どんな出来上がりになるのかと思いましたが、焼き上がりはなかなかに食欲をそそります。では、そんな”双つの月が輝くピッツァ(ドッピオ・メッザルーナ・ピッツァ)”味の感想ですが…
面白い、というのが正直な感想でしょうか。悪くはないですが、ものすごく美味しい!!という感じでもないかな、と。もちろん個人の感想ですので、このみにもよると思います。そもそも個人的には和風ピザというのがとんでも無く好きというわけではないというのもあるかもしれません。
ただ、ゆず味噌ソースに時雨煮というのは面白い取り合わせでしたし、もう半面のクワトロ・フォルマッジとの相性もそれほど悪くはありませんでした。少し両者の味の方向性にギャップがありすぎな気はしましたが…。そもそもクワトロ・フォルマッジは蜂蜜をかける食べ方が一般に愛好されているくらいですから、もちろん甘い物との相性は良いのです。
ただ全体としてはややまとまりがないようにも思ってしまう感じ。あとはわざわざ時雨煮をピザの具材にする必然性がわからないかなぁ、と。個人的な感想ですが、悪くはないけど わざわざやらなくてもいいかな…くらいの感じでした。照り焼きピザなどが好物の人には、たまらないかもしれません。
と、少々辛口な感想になってしまいましたが、時雨煮ピザはなかなか斬新ですし、おもしろい一品です。それに作り手の技量が高ければもっと素晴らしい出来になっていたかもしれませんので、あくまで参考までに…。
タクミ・アルディーニvs.叡山枝津也の連隊食劇収録は第28巻!!