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サンの干し肉

ジブリ映画『もののけ姫』に登場した干し肉。設定資料によると通常のビーフジャーキーの3倍の硬さらしい。アイヌのサッカムの作り方を参考に再現した。
『もののけ姫』
Cook Time 1 day 1 hour
Course Snack
Cuisine Japanese

Equipment

  • 干物用ネット
  • 燻製用網
  • 燻製チップ
  • アルミホイル
  • 鍋(蓋つきのもの!!)

Ingredients
  

  • 1 牛肉 赤身がオススメ

Instructions
 

  • まずは肉を薄切りにしていく。とはいえ、茹でて乾燥させると体積が減るので、あまり薄くしすぎない方が良い。肉の部位は赤身が多いものがオススメ(肩ブロックやももブロックなどが良いかと)
  • 次に鍋にお湯を沸かし、肉をさっと湯がいて火を通す。長く茹ですぎると肉の旨味も抜けてしまうので注意。茹で上がれば、鍋から取り出してキッチンペーパーなどで水気をしっかりと拭き取る。
  • 肉の水気を丁寧に拭き取ったら、いよいよ干す工程に入る。風通しの良く、直射日光を受けない場所に干物用ネットなど設置し、肉を並べていく。並べる際は、肉片同士の間に十分な間隔をあけること!!密集/密着していると乾きにくい部分が出て、傷みやすくなる。ちなみに夏の暑い時期や梅雨時の湿度の高い時期は特に食材が傷みやすいので、冬場に行うことをお勧めする。
  • 半日から丸一日干して、肉の表面が十分に乾燥したら外干しは終了、肉を回収する。この際、肉の表面がきちんと乾いていないと、燻製の工程で酸味やえぐみが出るなど失敗の原因になるので注意が必要。ちなみに干し時間は当然ながら気候/気温によって変動するのであくまで参考程度に。
  • 実は簡単な燻製(特に熱燻)であれば、専用の燻製機がなくとも鍋と足つきの燻製網で代用することができる。やり方は至極簡単で、蓋つきの鍋にアルミホイルを敷き、その上に燻製チップを散らし、燻製網を乗せる。この際、アルミホイルはしっかりと鍋底に接するようにする(そうでないと熱が燻製チップに届かない)。網の上に間隔を取って肉を並べたら、コンロの火を点け、チップから煙が出るのを確認したら蓋をする。これで燻製開始。
  • 蓋をしたまま20分ほど置き、十分に燻す。この間、燻製チップが尽きたり、焦げたりしないように気をつける。燻製チップに関しては完全に個人の好みの問題だが、参考までに今回使ったものはヒッコリー。
  • 十分に燻せたらひとまず完成。そのまま食べても良いし、さらに日を置くほどに、薫香が馴染んでくるので変化を楽しむのも一興。

Notes

ちなみに、設定資料に記載されていたという"ビーフジャーキーの3倍の硬さ"を実現すべく、上の最後の手順から さらに20分ほど燻して徹底的に硬さを追求してみた結果、作中同様に人間の顎では容易に噛み切れないほどの硬度に達しました。
口の中でふやかそうにも唾液すらやすやすとしみてくれず...。正直なところ 木の皮どころか石かと思うほどの硬さで 歯が欠けたかと錯覚しました。
アイヌの人々は、こうして作った乾し肉をそのまま食べる以外に、水で戻して汁物にしたりしていたそうです。私もそれに倣って、この干し肉を水戻しして『ハクメイとミコチ』に登場した"山菜と干し肉のリゾット"なぞにも挑戦してみました。
Keyword beaf, ghibli